month > 2016年5月

「椎葉村メープルツアー」ツアーレポート(2日目)

2日目の始まりは、雲海見学から。
早朝6:30。希望者のみとしておりましたが、全員揃って出発です。

椎葉村メープルツアー

観光協会と村役場の方々の運転で向かった先は、扇山(標高1,661m)の登山口の駐車場です。
登山口といっても、すでに標高は約1,300mもあります。

椎葉村メープルツアー

昨夜、星空鑑賞をしたのと同じ場所だったのですが、陽の光のもとで見てビックリ。
こんな絶景が広がっていたなんて…。
しかも、歩いて山を登ってきたわけでもなく、車で来て見られるってことにも、ちょっと驚き。

椎葉村メープルツアー

青き山々がいくつも連なり、遠くに日向椎葉湖が見えています。

椎葉村メープルツアー

キーンと冷えた空気に震えながらも、思わず見蕩れてしまうほどの美しい光景。

椎葉村メープルツアー

残念ながら気象条件等が揃わず、雲海は見られなかったのですが、
雲海が発生した時は、このような感じなんですよと写真で教えてくださいました。

椎葉村メープルツアー

ただただ素晴らしい風景に酔いしれていると、
観光協会と村役場の方々が、なにやら車からテーブルと椅子を下ろしてきて…なんと即席カフェの完成。
熱いコーヒーを振る舞ってくださいました。冷えきった体に、なんとも嬉しい心遣い。
とても贅沢な時間を堪能いたしました。

さぁ、宿に戻って朝食です。

椎葉村メープルツアー

いや~、またもご馳走がずらり!!
朝から美味しいご飯に舌鼓を打ちます。

実は昨日の真夜中、この部屋を通りがかった時、女将さん達がもう朝食の準備をされているのを見かけました。
夕食の準備に後片付け、そして朝食の用意と、とても大変だったと思います。
心尽くしのおもてなし、本当にありがとうございました。

椎葉村メープルツアー

優しい女将さんがいて、ご飯は美味しくて、暖かな薪ストーブがあって…。
森の民宿「龍神館」はとても居心地の良い、本当に素敵なお宿でした。

椎葉村メープルツアー

名残惜しいのですが、そろそろ出発です。
「花咲く季節もまた美しいのよ」と仰っていた女将さん。ぜひまた、別の季節にも訪れたいと思います。
大変お世話になりました!

椎葉村メープルツアー

ここからは、「椎葉村観光ガイド協会副会長」の高島清行さんが案内してくださいます。
まずは、上椎葉ダム(日向椎葉湖)が見渡せる高台の女神像公園へ。

椎葉村メープルツアー

美しい弧を描く上椎葉ダムは、日本で最初の100m級の大規模なアーチ式ダム。
戦後復興のため、北九州工業地帯への電力供給が急務となり、
数々の難工事の末、5年余の歳月をかけ昭和30年に完成。
その後の日本の土木技術に多大な影響を与えたダムなのだそうです。
建設のため延べ500万人もの労力を動員したといいますから、
今のこの静けさからは想像もできないような活気が山あいに満ちていたのでしょうね。
村の人口も、昭和30年代は10,000人を超えていたそうです。

椎葉村メープルツアー

ダムによってできた人工湖は、小説家・吉川英治氏によって「日向椎葉湖」と命名されました。
日向椎葉湖はダム湖百選にも選ばれ、ヤマメなどの釣りの名所でもあります。

椎葉村メープルツアー

女神像公園には、歴史的大事業であったダム建設の際に殉職された方々を弔う慰霊碑が建立されています。
3体の女神の姿はそれぞれ、仏教の慈悲・キリスト教の愛・水を司る神を表しているそうです。

椎葉村メープルツアー

上椎葉ダムのそばには椎葉中学校が見えます。
椎葉村全域を学区としている、村で唯一の中学校。
遠い地区の子どもは家から通えないため、寄宿舎が設置されていて、寮生活を送るそうです。
小学生も、この山道を何キロも歩いて通学している子もいるのだとか…。
街とは違う、山の暮らしをまた一つ知りました。

バスに乗り込み、次の目的地へと向かいます。

椎葉村メープルツアー

高島さんが車中で、椎葉の四季折々の美しい風景を写真で見せてくださいました。
一面に咲いた真っ白な蕎麦の花、ヤマシャクヤク、シャクナゲに紅葉…。いつか、実際にこの目で見てみたいです。

椎葉村メープルツアー

石段を登った先にあるのは、国の重要文化財である「那須家住宅」。
特徴は何と言っても、横に長いその形。奥行き8.64m、長さは25.09mもあります。
前面には、何人もが腰かけられる、長~い縁側。

椎葉村メープルツアー

切り立った山々に囲まれ、平地が少ない椎葉村ならではの工夫が見られます。
山の斜面で、奥行が狭い敷地に建てなければならないため、部屋を横一列に並べた、椎葉独特の形式です。
なかでも那須家住宅は規模が大きく、代表的なもの。
現在のこの建物は、築300年ともいわれています。

椎葉村メープルツアー

間取りは「こざ(仏間)」「でい(客間)」「つぼね(寝室)」「うちね(茶の間)」と4部屋が一列に並び、
さらにその隣りに「どじ」と呼ばれる土間があります。
「こざ」は神仏を祭る神聖な場所で、女性の立ち入りは禁じられていたのだそう。
「どじ(土間)」には昔ながらの大きなかまど。

椎葉村メープルツアー

各部屋は板戸で仕切られ、冠婚葬祭などの際は戸を外して広く使うこともできるのだとか。
シンプルな間取りに垣間見える、先人の知恵。

那須家住宅は、別名「鶴富屋敷」とも呼ばれています。
それはここが、源氏の武将・那須大八郎と平家方の鶴富姫との悲恋の舞台といわれているからです。

平家の落人伝説の続きを…。
那須大八郎が、椎葉の地で平家の人々と暮らすようになってからのお話。

大八郎は、平清盛の末裔である鶴富姫と出会い、2人は恋に落ちます。
源氏と平家は敵同士。
ですが、大八郎は愛する鶴富姫と生涯をともにすることを決めました。
2人が暮らした住まいが、この鶴富屋敷だといわれています。

幸せな日々は、しかし長くは続きませんでした。
ある日、大八郎に鎌倉から帰還の命が下されます。
鶴富姫は身ごもっていましたが、仇敵の姫を連れていくわけにもいきません。
「生まれてくる子が男の子なら私の故郷へ、女の子ならこの地で育てるがよい」と言い残し、
大八郎は泣く泣くこの地を後にしました。

生まれてきたのは、かわいい女の子。
鶴富姫はその子を大切に育て、のちに婿を迎え、愛する大八郎の姓「那須」を名乗らせたといいます。

伝説とはいえ、椎葉村では現在、半分以上の方の苗字が「椎葉」さんと「那須」さんなのだそう。
それを聞いてビックリしました。
同じ苗字が多いので、役場でも、下の名前で呼び合っているのだとか。

続いて、「平家さくらの森」の遊歩道を通って「椎葉民俗芸能博物館」へと向かいます。
平家さくらの森では、3種類の蛍が見られるそうです。
平家蛍・源氏蛍・姫蛍。「まさに椎葉村らしいですね」と高島さん。

椎葉村メープルツアー

博物館では、椎葉村に脈々と受け継がれてきた儀礼や慣習、民俗文化などが紹介されています。
神楽、焼畑、狩猟、様々な季節行事…。
椎葉に生きる人々が、自然と共生しながら、どのように暮らしてきたのかを知ることができます。

椎葉村メープルツアー

椎葉村メープルツアー

椎葉村メープルツアー

地上4階、地下1階の広い館内には、多種多様な民俗芸能の用具、祭礼具に民具など、興味をひかれるものがいっぱい!
さすが「民俗学発祥の地」といわれる椎葉村。
じっくりと見ていたら、ここだけでも一日が過ごせそうなほどです。

椎葉村メープルツアー

高島さんが自作の指し棒を片手に、丁寧に解説してくださいました。

とりわけ私が驚いたのは、精霊棚(しょうろうだな)。
お盆にご先祖様へお供えをするのは勿論のこと、
無縁仏のためにも、お供え物を置くための「精霊棚」を庭にしつらえるのだそうです。
よもや無縁仏にまで、おもてなしとは…。恐れ入ります。

椎葉村メープルツアー

博物館の4階から外に出ると、そこには立派な土俵が!
でも、なぜ土俵?

椎葉村で、主に教員のための私塾を開いている綾部先生という方が、
貴乃花部屋の女将である花田景子さんの、小学校時代の恩師だったそう。
その縁で、貴乃花親方の「国技である相撲文化の素晴らしさを広めるため、全国に土俵を作りたい」という想いに応え、
この土俵が誕生したのだとか。

色々なエピソードを知るたびに、
椎葉村の方々の、相手の想いをすくいとり真摯に受け止める力、深い思いやり、人と人との関わりを大事にする心、
その高いホスピタリティ精神に感銘を受けます。

椎葉村メープルツアー

土俵の脇を通り抜け、石段を登ると目に飛び込んでくる、鮮やかな朱色。
粛然とした空気をまとう、椎葉厳島神社です。

椎葉村メープルツアー

しかし、安芸の宮島に鎮座する「厳島神社」といえば、海の神様のはず。
それがどうしてこのような山の中に…。

言い伝えでは、 椎葉の地に暮らすようになった那須大八郎が
平家一門のために、平家繁栄の象徴である厳島神社を分祀し、建立したのだとか。

この日、残念ながら宮司さんにはお会いできなかったのですが、
宮司さんから皆さんに預かっていますと、全員にお守りを授けていただきました!
嗚呼、ここでもまた、おもてなしが。(感涙)

那須大八郎と鶴富姫が、敵味方を超えて結ばれた由縁から生まれたという「源平おまもり」。
赤と白の2つのお守りは、平家(赤)と源氏(白)を表しています。
良縁・夫婦円満・子宝安産・健康などの御神徳があるそうですよ。

私はこのツアーで、参加者の皆さんや椎葉村の方々との、
たくさんの素晴らしいご縁がつながりました。すでにご利益があったようです。^^

 

高島さんのガイドはここまで。
本当はもっと沢山お話を伺いたかったのですが、スケジュールの都合上、仕方ありません。
高島さん、興味深いお話の数々、どうもありがとうございました!

椎葉村メープルツアー

昼食時間まで、上椎葉地区を自由に散策しましょう。
手作り感あふれる「集落内マップ」までご用意していただき、それでは楽しく商店街巡りなど…。
と思いきや、なんだか切羽詰まった顔で、慌てて写真を撮り出した方もいらっしゃいます。
実は午後からワークショップ「視点採集」を行い、ツアー中に撮影した写真を発表していただくのですが、
1日目から、あまりにも色んなことが目白押しで、視点採集のことなどすっかり〝そっちのけ〟になっていたことを
どうやら急に思い出されたご様子。^^;

椎葉村メープルツアー

上椎葉の目抜き通り「つるとみ通り」には、初日に昼食をもてなしてくださった「よこい処しいばや」さんがあります。
ここでもまた、思わず感動するほどのおもてなしが。

椎葉村メープルツアー

こ、これは…私が行きのバスの中で「絶対に食べよう」と思っていた豆乳プリン!
なんと全員に、サービスで振る舞ってくださったのです。
これが、ものすご~く美味しくて。
豆乳プリンの中には季節のフルーツを入れるそうなのですが、今回入っていたものは…え?干し柿!?
意外だったけど、すごく合う!

おそらく、あまりの美味しさに、ふと誰かが呟いたのでしょう。
「この豆乳プリン、お土産に買いたい」と。
さすがは「おもてなしの椎葉村」の方々。聞き逃してはいませんでした。
すでに20人が食べ尽くしてしまったのに、帰る時間までに準備してくださるとのこと。
結局25個、お持ち帰り用を新たに作ってもらったのでした。

椎葉村メープルツアー

豆乳プリンだけでも感激だったのに、さらに!
昨日、皆で煮詰めたメープルシロップまで。
体験の時は完成したものを味わってもらうことができなかったからと、
わざわざホットケーキを焼いて一緒に出してくださったのです。
引きも切らず続くおもてなしに、感謝することしきり…。本当にありがとうございました!

椎葉村メープルツアー

なんだか食べてばかりのようですが、鶴富屋敷に戻って昼食を頂きます。

椎葉村メープルツアー

竹のお盆に盛られた鶴富郷膳。
この旅で、すっかりおなじみとなった菜豆腐に、お煮しめ、天ぷら…。
旬の山菜など、お野菜を中心としたヘルシーなお料理が並びます。

椎葉村メープルツアー

椎葉の美味しいお蕎麦も、これで食べ納め。

椎葉村メープルツアー

女将の那須弘子さんが一つひとつお料理の説明をしてくださいました。
綺麗な赤紫色に染まったお豆腐は、保存のために梅酢に漬けたものだとか。
郷土料理にも、先人の知恵が詰まっていますね。
とても美味しかったです。ご馳走様でした!

椎葉村メープルツアー

昼食の後は、ワークショップ「視点採集」のお時間です。

「視点採集」とは、ひとつの視点を決めて撮影をすることで、
今まで気付かなかった見方や新しい視点を蒐集しようというワークショップ。
同じ時間に同じ場所を歩いていても、それぞれの視点が異なることで、違ったストーリーが生まれます。
一緒に巡った人達が撮った写真を見、発表を聞くなかで、
自分にはなかった新しい視点が発見できるのも、このワークショップの魅力です。

①視点をもって写真を撮る・・・
「どういう視点で撮るか」を決めて撮影します。
何気なくシャッターを切るのではなく、1枚1枚を大事に、意識しながら考えて撮ることで、
写真に「自分らしさ」が表れてきます。
改めて「自分はこういう情景・光・色・形状が好きなんだ」と気付いたり。

②写真をセレクト・・・
撮った写真の中から、自分の視点・テーマに沿った10枚をセレクトします。
ひとつの視点で撮られた写真をまとめて見せることで、テーマがより強く伝わります。

③発表・・・
写真をプロジェクターで投影しながら、どういう視点で撮ったのかを発表します。
他の人が撮った写真を見ることで「こんな切り取り方があったのか!」という新たな発見や、様々な刺激も。

椎葉村メープルツアー

では早速、写真をセレクトしましょう。
厳選して撮っていないと、10枚を選ぶ時になかなか苦労するのです。
今回は撮影時間が1泊2日と長く、いつもより更に大変だったと思います。

場所は「椎葉民俗芸能博物館」4階の多目的ホールをお借りしました。
椎葉の民家が再現され、神楽の舞所となる「御神屋(みこうや)」のしつらえがしてあります。
正面には神霊を迎える祭壇「高天原(たかまがはら)」が立てられ、周囲には注連などの飾り付け。

椎葉神楽は、村の人にとって一年を締めくくるお祭りです。
村内の26地区で保存伝承されていて、舞いも衣装も太鼓のリズムも多種多様。
昔のままの態様を残す神楽は貴重なもので、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

いかにも椎葉村らしい舞台での発表となりました。

椎葉村メープルツアー

写真を1枚1枚プロジェクターで投影しながら、
どんな視点で撮り、どのような意図を込めたのかが語られていきます。

椎葉村メープルツアー

驚いたり、感心したり、つい吹き出したり。
同じ視点など一つもなく、心から感嘆してしまうようなテーマや、自分では絶対に思いつかないような切り口、
そして、爆笑の渦に巻き込む発表など…。
とても充実した時間となりました。

椎葉村メープルツアー

視点採集で撮られた写真には、いわゆる「観光名所」のようなものはほとんどありません。
しかし、それでも一貫したテーマのもとに撮られた写真には、その場所らしさが写し込まれています。
意識して撮らなければ、視線を向けることさえなかったかもしれない景色。
それは、椎葉に住んでいる方の目にも、新鮮なものに映ったのではないでしょうか。

椎葉村メープルツアー

最後に、参加者の皆さんや観光協会の方から感想を頂いて、締めくくりました。
観光協会の方も、椎葉を訪れた人の生の声を直接聞く機会など、なかなか普段は無いとのことで、
喜んでいただけたようで良かったです。

椎葉村メープルツアー

皆さんの採集されたコレクション(写真と視点)は、別の記事でご紹介いたしますね。

視点採集「椎葉村メープルツアー」編・その1
視点採集「椎葉村メープルツアー」編・その2
視点採集「椎葉村メープルツアー」編・その3


椎葉村メープルツアー

ついに椎葉村を離れる時がやってきてしまいました…。
観光協会の方々、そして「よこい処しいばや」の皆さんもお見送りに来てくださいました。

椎葉村メープルツアー

小雨の降るなか、いつまでも手を振る皆さんの姿が段々と小さくなっていきます。
楽しい2日間を、本当にありがとうございましたー!

椎葉村メープルツアー

途中、椎葉村物産センター「平家本陣」に立ち寄って、椎葉村のお土産を手にし、
ホクホクの笑顔で、たくさんの思い出と一緒に福岡へと戻りました。

椎葉村メープルツアー

何やら〝グルメツアー〟の様相を呈した今回のツアー。
胃袋が一つでは足りないくらい、美味しいものをたらふく頂きました。
多大なおもてなしに、参加された方の口から「おもてなしが過ぎる村」という名言も飛び出すほど。

平家の落人たちを受け入れ、無縁仏までもてなし、土俵を作りたいという声を実現し…。
椎葉村の方々の「おもてなしの精神」は、もはやDNAレベルで刻み込まれてきたものではないかと思うくらい、
本当に至れり尽くせりの旅でした。
このホスピタリティ精神、ぜひとも見習わねばと思います。

「のさらん福は願い申さん。」
村で、昔から言い習わしてきた言葉だそうです。
これは「授からない福は望みません」という意味。
必要以上のものを欲することなく、山の神様から授かった分だけを感謝して受け取るということ。

自然に対する、謙虚な姿勢。
それは命への敬意であり、人を敬う気持ちにも繋がると思います。
そうした土壌だからこそ、椎葉の「おもてなしの精神」も育まれてきたのかもしれません。

人と人とのふれあいが希薄な現代の社会において、
忘れられつつある大切なものが、椎葉村には残っているような気がしました。
たくさんの気づきと学びを得た2日間でした。

椎葉村メープルツアー

椎葉村メープルツアー

ご参加いただきました皆さん、本当にありがとうございました!
1泊2日の盛り沢山の行程、大変お疲れ様でした。
皆さんのおかげで、とても素敵なツアーとなりました。

そして、このツアーをエフ・ディで開催するきっかけと、様々なご協力をいただいた
NPO法人九州地域交流推進協議会の内田雅行さん。
1日目の夕食の際に、皆さんにビールまでご馳走してくださり、ありがとうございました。

また、椎葉村役場の皆さん、関わってくださった椎葉村の皆さん、
安全運転で私たちを運んでくださった第一観光バスの石井さん、
本当にありがとうございました。

最後になりましたが、椎葉記史さんをはじめとする椎葉村観光協会の皆さん、
開催の準備から、ツアー中のアテンドに至るまで、大変お世話になりました。
初めての宿泊ツアーでしたが、おかげさまで成功裏に終えることができました。
心より感謝申し上げます。まことにありがとうございました。

椎葉村メープルツアー

*レポートに使用している写真はエフ・ディ石川博己が撮影したものですが、
所々にスタッフ林が撮った、ピンぼけの下手な写真も混ざっております。申し訳ございません。TT
なるべくツアーの様子をお届けしたいという一心からですので、お見苦しい点は何卒ご容赦いただければ幸いです。


「椎葉村メープルツアー」ツアーレポート(1日目)

クリエイティブツアー初となる、1泊2日の旅。
目的地は、宮崎県の北西部に位置する「椎葉村」です。
日本三大秘境の一つにも数えられる、深き山々に囲まれた郷へ。
2016年3月12日(土)〜13日(日)、
少しずつ寒さも緩み、春の足音が聞こえはじめる季節に行ってまいりました。

古来より受け継がれてきた焼畑農法や狩猟文化。
言葉を失うほどの圧倒的な存在感を放つ巨樹。
平家の落人伝説に椎葉神楽…。

豊かな自然と独自の民俗文化が残る地に
自分の足で立ち、五感を通して相対した時、私たちは何を思うのでしょうか。

濃密な2日間のツアー(と長い長いレポート)の始まりです。

椎葉村メープルツアー

集合時間は早朝7:45。
ひんやりとした空気のなか、はじめての宿泊付きツアーに向けてワクワクと気持ちが高まります。

椎葉村メープルツアー

なんと遠くは東京から(!)、参加者の皆さまが続々と集合場所へ。
職業も年齢も様々な総勢20名を乗せ、バスは宮崎に向けて出発しました。

椎葉村メープルツアー

車内ではスケジュールのご説明や自己紹介などを行いつつ、和やかに時が流れていきます。
参加者の募集を開始してから、たった一日で定員に達した今回のツアー。
皆さんの決断力の高さには驚くばかりです。
半数以上がクリエイティブツアーに初参加の方、そして、お一人で参加される方がほとんど。
また、カメラ好きの方が多いのが、クリエイティブツアーの特徴の一つでもあります。
1泊2日という長い時間を共に過ごすことで、きっと親しくなれることでしょう。^^

椎葉村メープルツアー

途中、熊本県の南阿蘇村にある道の駅「あそ望の郷くぎの」へと立ち寄り、
阿蘇の雄大な景色を堪能しながら、しばしの休憩。

再び車上の人となり、いよいよ椎葉村を目指します。
DVDを見ながら椎葉村の予習をしつつ、
(個人的には、DVDの中で紹介されていた豆乳プリンは絶対に食べに行こうと固く心に決めつつ)
談笑する声と寝息とをBGMに、バスは順調に走り、山また山の、その奥へ…。

椎葉村メープルツアー

福岡を出発してから約4時間、ようやく椎葉村に到着です!
椎葉村観光協会の椎葉記史さん、東野舞湖さんが出迎えてくださいました。
2日間、お世話になります!!

椎葉村メープルツアー

目の前に広がるのは、十根川重要伝統的建造物群保存地区。
「椎葉型」と呼ばれる独特な建築様式をもつ民家、馬屋や倉、連なる石垣、そして山々の深き緑とが織り成す美しい風景。
日本中で伝統的な建物が急速に姿を消しているなか、ここは文化財として価値が高いと国も認めた景観が保たれています。

椎葉村メープルツアー

時刻はもうお昼。
石段を登り詰めた先の古民家で、お昼ご飯を頂きましょう。

椎葉村メープルツアー

昼食を準備してくださったのは、手打ち蕎麦のお店「よこい処しいばや」の方々。
店主の椎葉昌史さんをはじめ、皆さん、温かい笑顔で迎えてくださいました。

椎葉村メープルツアー

ぽかぽか陽気のなかで頂くのは、椎葉村の恵みがいっぱい詰まったお弁当!
どれから食べようかと目移りするほどの品数です。
村の名産品である肉厚の椎茸に、コンニャクかと思いきや蕎麦粉を寒天で固めた珍しいものなど…。

椎葉村メープルツアー

お弁当だけでもボリュームたっぷりなのに、さらに!
囲炉裏で香ばしく焼いた「菜豆腐」を使った田楽まで。
椎葉村の郷土料理の一つである「菜豆腐」は、お豆腐のなかに季節の野菜が入っていて、彩りも鮮やかです。

椎葉村メープルツアー

さらにさらに!!
今朝、手打ちしたばかりだというお蕎麦まで…!これがまた絶品。
わざわざ上椎葉地区のお店から、こちらまで出向いて、その場で湯がいて振る舞ってくださったのです。
このおもてなしに胸はいっぱい、そしてお腹もいっぱいになりました。

椎葉村メープルツアー

蕎麦も、椎葉村の特産品の一つ。
四方を山に囲まれた椎葉村では、昔は狩猟をし、蕎麦やヒエを主食としていたそうです。
標高が高い山地で日照時間も短く、お米が採れにくかったため、焼畑を行って蕎麦などを栽培していました。

椎葉村の蕎麦は、品種改良などを行っていない、日本古来の在来種で大変貴重なもの。
収穫量が多くないため、村外に出回ることもあまり無いのだとか。
小粒な実は香り高くて風味が良く、粘りも強いのが特徴です。

蕎麦つゆは、椎茸から取った出汁で。
一般的には鰹出汁が使われますが、椎葉村では山のものから作られていました。

そして、揚げ・椎茸・ネギと一緒に添えられた、オレンジ色のもの。
何だろうと思ったら、自家製の柚子胡椒ですって!
私が知っている柚子胡椒といえば、ペースト状になったものがほとんど。
このように細切りにした柚子の皮の形をそのまま残した柚子胡椒なんて、初めてです。
噛むと口中に広がる、フレッシュで爽やかな柚子の香りが、滋味深いお蕎麦にピッタリ。
すでに満腹にも関わらず、お蕎麦をおかわりする人が続出しました。

本当にすべて美味しく、最後に頂いた蕎麦湯まで美味でした。
ごちそうさまでした!

椎葉村メープルツアー

はち切れんばかりのお腹をさすりつつ、十根川地区の集落を散策します。

椎葉村メープルツアー

険しい山の斜面を切り開き、石垣を築いて平地をつくり、工夫を凝らして住居を構え、畑を耕し…。
きっと平地に暮らす人間には想像もつかないような、大変な労力を要したことでしょう。
見事に積み上げられた立派な石垣にも、先人の苦労が偲ばれます。

椎葉村メープルツアー

ここ十根川地区は、「椎葉」という地名の由来とも深い関わりがあります。

椎葉村に語り継がれる、平家の落人伝説。
今から800年以上も昔のこと。
壇ノ浦の合戦で源氏に敗れた平家一門は、山深い椎葉の地へと落ち延び、
村人たちに助けられながら、この地にひっそりと隠れ住むようになりました。
しかし、そのことを知った源頼朝は、弓の名手で知られる那須与一の弟、
那須大八郎に討伐の命を下します。

平家残党を討ち滅ぼさんとやってきた大八郎が、椎葉の地で目にしたもの。
それは、もはや叛意など無く、畑を耕しながら、つましく生きる平家の人々でした。
かつては栄華を極め、都で雅びな暮らしを送っていた彼らの、見る影もない姿…。
哀れに思った大八郎は追討を断念し、
鎌倉の頼朝には「平家の残党を討ち果たした」と嘘の報告をして、この地に留まります。
そして仇敵であった平家の人々と共に暮らし、農耕を教え、彼らの生活を支えていったということです。

そんな大八郎が最初に陣を構えた場所が、この十根川地区だといわれており、
「椎の葉(しいのは)」で陣屋を設けたことから「椎葉」の名がついたのだとか。

大八郎が討伐を止めただけでなく、すぐに鎌倉へと戻らず、椎葉に残ることにしたのも、むべなるかな。
きっと、椎葉の土地柄や人々に強く惹かれてしまったに違いありません。
私たちも、たった2日間のツアーで、すっかり椎葉村に魅了されてしまうことになるのですから…。

椎葉村メープルツアー

続いて、杜の中に鎮座する十根川神社へと向かいます。
お目当ては、境内にある「八村杉(やむらすぎ)」。
日本で2番目の高さを誇る、樹高54.4メートルの巨大な杉の木で、国の天然記念物です。
言い伝えでは、那須大八郎が手植えしたものだそう。
天を衝くように真っすぐに伸びる姿は大迫力!

椎葉村メープルツアー

…と言っても、あまりの高さに、写真に収まりきれていませんが。^^;
横に写っている朱塗りの社殿が小さいのではなく、杉の幹周りが19メートルもあるのです。
実際に自分の目で見てみると、そのスケールに圧倒されます。

椎葉村メープルツアー

この森には他にも、イチイガシやトチノキなど、多くの巨樹がそびえ立っていました。
皆さんは、それらの姿をどのように切り取っていたのでしょうか。

椎葉村メープルツアー

中にはフィルムカメラとデジタルカメラ、2台持ちで撮影されていた方も…。

それではバスへと戻り、椎葉村にある、もう一つの国指定天然記念物の大樹を見に行きましょう。

椎葉村メープルツアー

十根川集落から案内してくださっている、尾前一日出(おまえ・かずひで)さん。
「椎葉村観光ガイド協会会長」「椎葉村ツーリズムネットワーク(体験型観光指導者組織)会長」…等々、
たくさんの肩書きをお持ちの方で、豊富な知識で楽しいガイドを務めてくださいました。
椎葉村出身の尾前さんは、一度は村を出て働いていたものの、素晴らしい自然が残る故郷へと戻ってきたのだそう。
外から見たからこそ気付ける、郷里の良さもご存知なのだろうと思います。

椎葉村メープルツアー

この巨大さ、伝わるでしょうか。
標高約700メートルの山腹で、周囲を圧するような偉容を見せる「大久保のヒノキ」です。
推定樹齢は、八村杉と同じ800年。
高さ32メートル、枝の広がりは東西32メートル・南北30メートルにも及びます。

椎葉村メープルツアー

無数の枝が複雑に絡み合いながら四方へと伸びる様は、まるで千手観音のよう。
神々しさと同時に、畏敬の念すら感じさせます。

椎葉村メープルツアー

時折、吹き抜ける風に乗って、清涼感あふれるヒノキの香りが鼻をくすぐります。
澄んだ空気のなか、森林浴の癒し効果で心身ともにリフレッシュ。細胞の一つひとつが喜ぶような心地良さです。
やっぱり自然は良いなぁと、しみじみ思いました。

椎葉村メープルツアー

はるか眼下の谷間に小さく見えるのは、先程までいた十根川集落。
山々にすっぽりと囲まれている様子が、よく分かります。
普段、私が暮らしている場所とは、あまりにも異なる風景。

なんと椎葉村は、その96%が山林によって占められているそうです。
村自体はとても広いのですが、人が住める場所はごく僅か。
面積537.29 km²に対し、住民は3,000人弱です。
ちなみに福岡市は、椎葉村よりも狭く面積343.39km²、人口は150万人を超えます。

椎葉村メープルツアー

いよいよお次は、楽しみにしていたメープルシロップ作り体験です。

メープルシロップとは、カエデの木の樹液を煮詰めてつくられる天然の甘味料。
優しい甘さで、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養素もタップリです。
「メープルシロップといえばカナダ」という発想しかなかったので、九州でも採れると知り驚きました。

まずは樹液の採取を体験するため、イタヤカエデが自生している「メープルの森」へ。

椎葉村メープルツアー

森へ入る前に、尾前さんが御神酒を捧げます。
山で何か作業をする時は、必ず山の神様に御神酒を捧げるそうです。
ビックリしたのが、そのお酒。
御神酒といえば、日本酒だとばかり思い込んでいたのですが、
椎葉村では、御神酒といえば焼酎なのだとか。

椎葉村メープルツアー

枯れ葉をサクサクと踏み締めながら、イタヤカエデを目指して森の中を登っていきます。
木の枝にまだ葉が茂っている時期ならまだしも、
落葉した裸の木を見ても、素人目にはどの木がメープルの木なのか、さっぱり分かりません。^^;

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樹液が採取できるのは、1月半ばから3月初めまでのごく短い期間。
月の満ち欠けや、わずかな寒暖も採取量に深く影響し、木によっては全く採れないものもあるとか。
自然が相手だからこその難しさ。そこは人間の力ではどうしようもできません。
すでに3月半ばのため、もしかしたら、もう樹液は出ないかも…とのこと。

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どのように樹液を採取するのかを教えて頂き、さっそく挑戦。
「ギムネ」という手動の木工用ドリルを使って、木の幹に穴をあけると…。

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じわ〜っと樹液がしみ出てきました!
御神酒のご利益でしょうか。きっと、皆さんの日頃の行いが良いからでしょうね。^^

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樹液は水のようにサラリとしていて無色透明。
ぺろりと舐めてみても、味はしませんでした。
おちょこ一杯ほど飲ませていただいて、やっと甘味をほんのり感じる程度。
これがあの、琥珀色の甘〜いメープルシロップになるなんて…。

ぽたり、ぽたりと落ちる樹液を集めるには、かなりの時間を必要とします。
さらに、採取された樹液をメープルシロップにするには、
なんと50分の1ほどになるまで、何日もかけて煮詰めないといけないそうです。
50リットルの樹液から、たった1リットルしか出来ない天然のメープルシロップ。何という貴重さでしょうか。

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イタヤカエデの葉。
やっぱりカナダの国旗のマークと一緒の形ですね!

尾前さんは案内の道すがら、樹木の名前を教えてくださったり、椿の花の蜜を吸わせてくれたり、
クロモジの木を見つけて、ひょいひょいっと楊枝を作って皆にプレゼントしてくれたり…。
(黒文字といえば、茶道で和菓子をいただく時などに使う、あの高級楊枝です!)
削ったばかりのクロモジの木は、爽やかな良い香りがしました。
なんでも、クロモジの木は判別が難しく、見分けるには熟達した目利きが必要なのだとか。

どなたかが、尾前さんのことを「トム・ソーヤーがそのまま大人になったみたい」と評していましたが、
まさにその通りだなぁと思いました。
山の生活がしっくり馴染んでいて、自然のなかを自在に振る舞っている感じがして、なんだかとても羨ましかったです。

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場所を本日のお宿、森の民宿「龍神館」へと移し、今度は樹液をシロップにしていく工程を体験します。
龍神館の女将の椎葉喜久子さん、お世話になります!

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観光協会の椎葉奈木沙さんが、事前にある程度まで、樹液を煮詰めてくださっていました。
(目を離さず、何時間も煮詰めないといけないため、ここまでの状態にするのがとっても大変なんです!)
琥珀色になった樹液を火にかけ、アクをすくいながら、さらにコトコトと煮詰めていきます。
辺りにふわ〜っと漂う甘い香りに包まれて、幸せ気分。

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糖度が20%ほどに煮詰まったあたりで、皆でお味見。
椎葉産100%天然の手作りメープルシロップのお味は…。
おお!とっても美味しい!
今までに食べたものとはまた違う、黒蜜に近いくらいのコクがあります。

メープルシロップは琥珀色が薄いものほど、グレードが高いのだと教わりました。
早い時期に採った樹液の方が、透明度が高くて雑味のない、ランクが上のものになるのだそうです。
今回作ったメープルシロップは採った時期も遅く、等級でいえば決して高くはないのですが、
私はこの濃厚な味のメープルシロップも大好きでした。

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最終的に、糖度が60%以上になるまで煮詰めれば完成です。

イタヤカエデを残すように森の手入れをし続け、
必ず得られるという保証もない樹液を、採取方法など試行錯誤しながら、たった2ヵ月弱の間で少しずつ集め、
何日も時間を費やして煮詰めて…。
ようやくできるのは、ほんのわずかな量のメープルシロップ。
それは、自然の恵みと膨大な時間、そして手間ひまとが凝縮されたものでした。
実際に体験してみて、その本当の価値が分かったような気がします。

そんな貴重なメープルシロップを、参加者全員にお土産として頂きました。
今回の体験で作ったものよりも、さらにグレードの高いもの。
数週間前からコツコツと樹液を集め、椎葉奈木沙さんが煮詰めて準備してくださったそうです。
もう、感謝しかありません!

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ふんだんに木材が使われた森の民宿「龍神館」は、囲炉裏や薪ストーブが赤々と燃えている、ぬくもりのあるお宿。
そして、女将の椎葉喜久子さんは、とてもお料理上手で「農林漁家民宿おかあさん100選」にも認定された方。
娘さんと2人で、私たち20名をもてなしてくださいました。

椎葉村メープルツアー

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夕食のメニューはこちら。

・三種盛り(ワカサギ/大学芋/栗の渋皮煮)
・筍のきんぴら
・春菊のおひたし
・しいたけ南蛮
・茄子のバジル酢和え
・岩茸と千切り大根の酢の物
・煮しめ(豆腐/大根/筍/こんにゃく/しいたけ/人参/えんどう)
・こんにゃく刺身(梅酢味噌)/トマト・ブロッコリー
・イワナ刺身
・山芋の茶わん蒸し
・しいたけのバター焼き
・鹿肉の香草炒め
・手打ちそば(猪出汁)
・ヤマメ塩焼き
・黒米ごはん
・漬物(葉わさび)
・ヨーグルトババロア

…とまぁ、出てくる出てくる、ご馳走の数々!
椎葉村の郷土料理がずら〜り。

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なかでも一番珍しいものは、岩茸でしょう。
幻の食材といわれています。
ぱっと見はキクラゲのようなのですが、キクラゲはキノコ(菌類)。
岩茸は、その名に「茸」と付いていますがキノコではなく、地衣類。菌類と藻類の共生体だそうです。
なぜ幻かというと、成長が大変遅くて1年に1mmくらいしか成長しない上に、
標高800メートル以上の高山の断崖絶壁に張り付くように生えていて、
採るのが命がけで非常に危険なため、入手困難だからです。
大変貴重なものを頂きました。

その他、囲炉裏の炭火でふっくらと焼かれたヤマメも、イワナの刺身も、日頃はなかなか食べられません。
川魚なのにクセもなく、とても美味しい!
ちなみに椎葉ではヤマメのことを「エノハ」と言うそう。

そして、やはり美味しいお蕎麦!
お昼に頂いた「よこい処しいばや」さんのお蕎麦とは、また違う味付け。
なんと猪から取った出汁とは!
さらには鹿肉まで…。
これまた、普段は滅多にお目にかかれないものです。

山芋の茶わん蒸しは美味しいだけでなく食感も面白くて、
色んなお料理にアレンジされた椎茸はプリプリ。

お昼のお弁当にも入っていたのですが、栗の渋皮煮がまた、すごく美味しかった!
できることなら、大量にお持ち帰りしたいくらいでした。

これだけのお料理を準備するのに、一体どれほどの時間と手間がかかったのでしょうか…。
心のこもった手厚いおもてなしに感動いたしました。
本当にありがとうございました。

椎葉村メープルツアー

お腹いっぱい!ごちそうさまでした!!

それでは本日最後の締めくくり、星空鑑賞へと行きましょう。
観光協会と椎葉村役場の方々が、数台の車で山道を運転し、連れていってくださいました。
真っ暗で、周りの状況は全く分からないのですが、頭上を見ると…。
そこには満天のきらめく星!!
「こんなにすごい星空、初めて見た!」という感動の声もどこからか聞こえてきます。
暗闇のなか、三脚を持参し、星空撮影に挑む方々の気配も。

心が洗われるような美しい夜空を見て、きっと良い夢が見られることでしょう。
宿に戻ったあと、皆さん早々に就寝されたようですね。
1日目から盛り沢山の行程、お疲れ様でした。
明日も朝早くからスタートしますよ。
それでは、おやすみなさい。

*2日目へと続く